生きている!殺すな—やまゆり園事件の起きる時代に生きる障害者たち


生きている!殺すな—やまゆり園事件の起きる時代に生きる障害者たち

「生きている!殺すな」編集委員会◎編

■——どんな本

優生思想にもとづいたやまゆり園事件の起きる時代への対抗として、障害のある人たちや親、支援者の21人が、困難と向き合いいきいきと生活する姿を自ら描いた本
〈音楽CD付き〉歩笑夢:19の軌跡 ラブ・エロ・ピース:死んでない殺すな

A5判・208頁
ISBN978-4-86538-064-4
定価 1,800円+税
発行 山吹書店 2017年10月20日
発売 JRC

■——主な内容

事件を再び生まない社会にしたい

2016年夏、相模原市にある施設「津久井やまゆり園」で多数の障害者が殺傷される事件が起きた。
障害のある人たちは、事件に怒り、そして、殺されていたのは自分だったかもしれない、自分もいつ殺されるかもしれないとおびえた。だから、障害者は、障害者が生きている現実を知ってほしい。知ることからしか偏見や差別をなくすことはできないし、障害者を分けない社会こそが、再びやまゆり園事件を生まない社会の土壌となるからだ。
本書は、いきいきと生きる障害者の現実を知らせるために、障害者や難病の人、親、支援者の21人が、障害について、介護について、人生について、生活について、仕事について、やまゆり園事件について、執筆したものである。
付録の音楽CDのうち、「19の軌跡」は、やまゆり園事件をきっかけにつくられ、追悼集会などで歌われてきた。「死んでない 殺すな」は、数年前に尊厳死法案を怖れる障害者と支援者によってつくられ、障害者の集会などで歌われてきた。

■——目次

19の軌跡(歌詞)
死んでない 殺すな(歌詞)

●施設から地域へ

地域で暮らすのは楽しいよ 小田島榮一
やまゆり園事件を知らない人々へ 見形信子
人生50年と思いきや… 篠原由美
私が地域へ帰るとき 木村英子

●地域で生きる

ケーキ売りのつぶやき 実方裕二
みんなちがってみんないい 猿渡達明
私の被差別体験記 熱田弘幸

●難病・重度障害と生きる

1型糖尿病と生きる 西田えみ子
家族や仲間のなかで、私は私らしく生きる 安平有希
障害のある息子と歩んだインクルーシブ教育への道 新居大作

●運動のなかに光をみいだす

ひきこもりは私の畠です 加藤真規子
わたしはわたし 山本眞理
障害者運動と生きる 尾上裕亮
わたしのこだわり 横山晃久

●差別とたたかう

65歳問題と精神保健福祉法改悪 髙見元博
津久井やまゆり園事件を生み出す時代に優生思想と闘う 古賀典夫
婚外子差別と障害者差別—優生思想 菅原和之

●地域生活を支える

福祉労働者として、津久井やまゆり園事件を考える 佐藤孝
ヘイトクライムの時代の地域自立生活支援 宮﨑一
何が暴力を振るわせるのか?—障害者介助と暴力の構造 高橋慎一
とまどいと苦難—相模原の事件の後に感じること 渡邉琢

■——著者紹介

小田島榮一 見形信子 篠原由美 木村英子 実方裕二 猿渡達明 熱田弘幸 西田えみ子 安平有希 新居大作 加藤真規子 山本眞理 尾上裕亮 横山晃久 髙見元博 古賀典夫 菅原和之 佐藤孝 宮﨑一 高橋慎一 渡邉琢

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